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特許取得の暖房畳開発までの道のり、畳づくりへの想い等をお伺いしました♪

皆さん、「暖房畳」ってご存じですか?
暖房畳と聞くと、床暖房のようなイメージを持たれる方が多いかもしれません。
実は、暖房畳は床暖房とは全く違うものなんです。
今回は、暖房畳を開発・製造されている『畳工房ヨシオカ』さんにお話を伺い、暖房畳への思いや、その魅力に迫ります!
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畳工房ヨシオカは、創業明治8年(1875年)の老舗の畳屋さんです。
現在の代表・吉岡さんは5代目にあたり、1977年頃から畳づくりに携わられています。
吉岡さん:
「実は、最初から畳職人になる予定ではなかったんです」
元々はお兄さんが家業を継ぐ予定でしたが、とある事情から、吉岡さんが家業を継ぐことになったそうです。それまでは自動車の焼付塗装という、当時は珍しい技術を扱う職人さんとして働いていました。
吉岡さん:
「昔からものを作るのが好きだったんですよね。自動車塗装の仕事でも、ぼかし技術の開発をしたりしていました」
家業を継いで畳の世界に入ってからも、吉岡さんのものづくりへの情熱は変わりませんでした。その思いは、現在の畳づくりにも活かされています。
吉岡さん:
「『こんな畳はできませんか?』『こういう場所に合う畳を作ってもらえませんか?』と、いろんなお客さんからご相談をいただくんです。それに応えていくうちに、いろんな開発に取り組むようになりました」
このエピソードにもあるように、吉岡さんは「お客さんのご要望に合った畳づくり」を何よりも大切にされています。様々な開発を重ね、ノウハウを蓄積しながら、お客様一人ひとりのご要望にお応えする——そんな中で生まれたのが、今回ご紹介する『暖房畳』でした。
特許取得の『暖房畳』の成果が認められ、令和7年度(第69回)京都府発明考案功労者に入賞しました。
この賞は、京都府が発明考案・創意工夫の重要性を広くアピールし、科学技術の発展及び発明考案・創意工夫に対する意欲の向上を図るため、昭和32年から毎年、発明等功労者を知事表彰しているものです。
30~40年前頃から従来の藁から、木材チップを固めたインシュレーションボードなどの建材を使った畳へと、畳の素材も大きく変わりました。建築様式の変化とともに、畳業界も新しいものづくりへと変わっていく中で、吉岡さんも常に新たな挑戦を続けています。

皆さん『暖房畳』と聞くと、どのようなイメージを持ちますか?
分かりやすい例でいうと、「ホットカーペットの畳バージョン」のようなものです。
ただし、一般的なホットカーペットとは大きく異なる、暖房畳ならではの特徴があります!
床暖房の上に置く畳ではなく、 「畳自体が熱器具」 なんです!

床暖房の場合、スイッチを入れてから暖かくなるまでに数時間かかることがあります。これは、床暖房が床材の下にあるヒーターで木材などを温める仕組みのためです。
一方、暖房畳はヒーターを畳表の下に組み込んでいるため、スイッチを入れてから5~10分で暖かくなります。「ちょっと寒いな」と思った時に、すぐに暖かくなるのは暖房畳の一番の特長です。
暖房畳のヒーターは電熱線ではなく、遠赤外線を放射するタイプです。遠赤外線は体の奥から温めてくれるため、表面だけでなく芯から暖かさを感じることができます。低温やけどの心配もなく、お子様にも安心してお使いいただけます。
通常のホットカーペットは数年で買い替えが必要になることが多いですが、暖房畳の耐久年数は桁違いです。1日8時間程度の使用であれば80年以上、冬場の半年間だけの使用なら40年以上の耐久性があります。
暖房畳の消費電力は「150W」と、一般的なホットカーペット(1200W程度)に比べて大幅に少なくなっています。必要な時だけ、必要な場所だけを暖めることができるため、電気代も抑えることができます。電源を入れなければ普通の畳としても使用でき、季節を問わずお使いいただけます!
また、暖房畳は通常の畳サイズよりもコンパクトなため、移動させる際にも楽々運べます!
暖房畳の誕生までの道のりは、とても長いものでした。
吉岡さん:
「20年くらい前から、色々と研究を重ねてきましたが、なかなか思うような形にならず…。そんな中で、近くの福知山のメーカーさんとご縁があって、一緒に共同研究を進めることになりました」
開発にあたって課題となったのは、「熱による劣化」と「畳の薄さ」でした。
吉岡さん:
「やはり暖房器具なので、、熱による部材の劣化っていうところが一番難しいところでした」
特に畳は天然素材を含むため、熱による反りや劣化は重要な課題でした。
フローリングの上に置くことができ、また移動も簡単なものにしたいと、お客様の使いやすさへもこだわりました。
吉岡さん:
「一般的に暖房機能を持たせようとすると、ある程度の厚みが必要で…。さらに薄い部材だと反りなどの問題があり、これらを解決するため、部材の張り合わせ方法や構成に、かなりの時間を要しました。」
構造面での工夫に加えて、暖房機能そのものも安全で効率的である必要があります。そこで重要になったのがヒーターの開発でした。
暖房畳に使用されているヒーターは「PTCヒーター」と呼ばれるもの。
ヒーターの粒子一つひとつが温度センサーの役割を果たし、温度が上昇した箇所だけ自動で通電を抑制する仕組みになっています。これにより、過度な発熱を防ぎながら安定した温もりを保つことを可能としました。
5年もの歳月をかけ、こうして独自の工夫を凝らし、研究を重ねた結果、最薄で8mmという薄さを実現することができました。

そしてついに、長年の研究開発が実を結び、2023年8月に特許取得 暖房畳『心温』の特許(特許番号7333507)を正式に取得することができたのです。
リビングの一部分だけ・掘りごたつの中・ダイニングテーブルの下など、暖房が欲しいところにピンポイントで設置できます。また、コネクターでつなげることもでき、レイアウトをいつでも変えることが可能です。
基本サイズは82cm×82cmですが、オーダーメイドで様々なサイズに対応しています。大きさは96~97cm角まで、長さは200cmくらいまで対応可能です。
またサイズのみならず、カラーや畳表の種類のご希望も承ります。一般の畳にも施工可能です。

暖房畳では温度変化が大きいため、い草では表面が焼けてしまう可能性があります。そのため、暖房畳の畳表には、変色しにくく熱に強いダイケン和紙「健やかおもて」や水回りに強い樹脂製のものをおすすめしています。
畳のヘリは数千種類の中から選択することができます。ご相談時は基本的にはお客様のお宅を訪問し、お部屋の雰囲気を確認。お部屋の雰囲気に合った最適なヘリをご提案します。またご希望に応じて、サンプル帳をご覧いただくこともできます。オリジナルのヘリをオーダーで作ることも可能です!
大切なペット専用の暖房畳『わんにゃんスマイル®畳』『にゃんもナイト』などもご提供しています。
特に注目されているのが、高齢ペットのターミナルケア(終末期ケア)での活用です。体温がどんどん下がってしまうペットにとって、遠赤外線による優しい温もりは大きな支えとなります。
温度は30度程度の低温で、低温やけどの心配もありません。遠赤外線により血流促進効果も期待できます。大切なペットのために、少しでも長く一緒に安心できる時間を過ごしていただけます。
洗うことができる樹脂製の畳表「わんにゃんスマイル®畳」がおすすめです。排泄物などで汚れてしまっても、水洗いできるため衛生的にお使いいただけます。
その他和紙の畳表も選択することも可能です。その場合は、防水・抗菌加工をすることをお勧めしています。
八角形が標準の形ですが、丸や好きな形でオーダーメイドも可能。厚さ15mm~、40cm四方~と、ペットのサイズに合わせて作ることができます。
1日8~10時間の使用で、電気代は1ヶ月たったの60円程度。経済的にも安心してお使いいただけます。

長い開発期間を経て、特許を取得した暖房畳。
「こんな畳がほしい」というお客様の声に応え続けてきた結果が、この製品に詰まっていると感じました。
伝統を守りつつも、常に新しい挑戦・開発を続ける姿勢に、吉岡さんのものづくりへの情熱を感じます。
ショールームでは実際に暖房畳の暖かさを体験できます。「どのくらい暖かいのか」「どのような感触なのか」を実際に確かめてからご購入いただけます。気になる方はぜひ畳工房ヨシオカさんを訪れて、新しい暖かさを感じてみてください。
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