まいぷれ編集部(舞鶴・綾部・福知山・宮津・与謝・京丹後)オススメのお店
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朝晩が冷え込む季節になると、温かい鍋料理が恋しくなりますね。家族や友人と囲む食卓に欠かせないすき焼きやしゃぶしゃぶは、秋から冬にかけての定番メニューです。今回は、舞鶴で60年以上の歴史を持つ老舗精肉店「ABCフーズ」の店主・田村さんに、すき焼き・しゃぶしゃぶを最高に美味しく楽しむための秘訣を詳しく伺いました。
「すき焼き用のお肉ってどの部位を選べばいいんですか?」多くの方が抱くこの疑問に、田村さんは意外な答えを返してくれました。
田村さん:
「実は、すき焼きやしゃぶしゃぶに特定の部位というのは決まっていないんです。霜降りがお好きか、赤身がお好きかで、使う部位が全く変わってくるんですよ」
ABCフーズでは、まず食べ方を伺うところから接客が始まります。すき焼きなのか、しゃぶしゃぶなのか。そして霜降りと赤身、どちらが好みなのか。
田村さん:
「お客様から『脂はちょっと苦手なんです』とか『ロースがいいです』『柔らかいものがいいんです』といったご要望をいただいたら、それに合わせて部位を選んでいきます。最近の傾向としては、脂っこくないものを好まれる方が多いですね」
すき焼き・しゃぶしゃぶで使われる主な部位は、ロース・モモ・ウデ・バラ系の4つ。それぞれに特徴があります。
田村さん:
「柔らかさで言えば、間違いなくロースが一番です。ただ、霜降りが多いので、人によっては『油っこかった』と感じることもあります。一方、赤身の多いモモやウデは脂が少ない分、お肉本来の味が濃く感じられます」

ABCフーズの特徴は、A5ランクを中心とした上質な牛肉を、お客様のニーズに合わせて幅広く取り揃えていることです。近年、健康志向の高まりもあり、赤身を好まれる方が増えているそうです。
田村さん:
「当店では、A5ランクのモモやウデなど、様々な部位を扱っています。それに加えて、あえてA4ランクのロースやちょっと赤身が入ったメスのロースも仕入れているんです」
A5ランクは最高級の格付けですが、A4ランクも十分に高品質。むしろ、A4ランクの方が霜降りと赤身のバランスが良く、食べやすいと感じる方も多いそうです。霜降りの美しいロースも、赤身の味わい深いモモやウデも、それぞれに良さがあります。
田村さん:
「バランスよく脂と赤身が入ったお肉の方が、最後まで美味しく食べていただけるという方も多いんです。ギフト用では柔らかさを重視して霜降りのロースを選ばれる方が多いですし、ご自宅用では食べやすさを重視して赤身を選ぶ方も増えています」
大切なのは、上質なお肉の中から、お客様の用途や好みに最適なものを選ぶこと。ABCフーズなら、その全てに応えられる品揃えがあります。

実は、牛にもメスとオスで味わいに違いがあることをご存知でしょうか。
田村さん:
「メスとオスでは、お肉の特徴が結構違うんです。メスの方が脂の質が良くて、甘く感じられます。また、メスは霜降りが控えめで、ほんのり赤身がかっているのが特徴ですね」
一方、オスのお肉は霜降りがしっかり入っていて、見た目が華やか。写真映えする美しい霜降りが特徴だそうです。
田村さん:
「オスは霜降りが多いので見栄えは良いんです。ただ、脂の質や味わいの深さで言うと、メスの方を好まれる方が多いですね。決してオスがまずいというわけではないんですが、メス信者の方は多い印象です」
興味深いことに、育てる段階ではオスの方が高く売れるそうですが、食肉として考えるとメスの方が価値が高いとのこと。有名な「京都姫牛」もメスばかりを使っているブランドです。

ABCフーズでは京都のブランド牛を扱っています。中でも現在最も力を入れているのが「京の肉」です。
田村さん:
「なんせうちは脂どけのいいお肉を基準として、メーカーに伝えて仕入れています。その中でも、赤身の味が濃い前足の部分を使うことが多いですね」
前足、つまりウデの部分は、赤身でありながら味が濃いのが特徴。最近特に人気が高まっている部位だそうです。
田村さん:
「先日、この京の肉の赤身部分をバーベキューで食べていただいたんですが、『めちゃくちゃ柔らかくて美味しい』と言っていただけました。硬い部分は切り落としにするなど、部分ごとに適切に使い分けることで、どの部分も美味しくいただけるよう工夫しています」
その時のバーベキューで提供した赤身肉を使った肉寿司は、参加者から絶賛の声が上がったそうです。赤身だからこそ感じられる、お肉本来の旨味と柔らかさ。これが京の肉の魅力です。

ABCフーズの強みは、お客様一人ひとりの要望に合わせたきめ細やかな対応です。店頭でのオーダーカットの流れを詳しく伺いました。
田村さん:
「お客様から『ロースがいいです』『柔らかいものがいいんです』といったご要望をいただいたら、まず切る前に、お肉の断面をお見せします。『このくらいの赤身で、このくらいの霜降りで、値段はこれくらいです』とご説明してから、カットさせていただくんです」
また、店頭に並んでいるお肉を見て「もう少し赤身が多い方がいいな」と思われた場合も、冷蔵庫から別の塊を出してきて提案することもあるそうです。
すき焼き・しゃぶしゃぶ用のお肉の厚みについても、実は奥が深いポイントです。
田村さん:
「めちゃくちゃ薄い肉が食べたい人と、ちょっと厚みがある方がいいという人で、好みが分かれるんです。しゃぶしゃぶは特に、とろける食感が好きという方もいらっしゃいますね」
店頭では、すき焼きとしゃぶしゃぶ、どちらでも使えるような中間くらいの厚みで販売しています。ただし、部位によって厚さを変えているのがポイント。
田村さん:
「ロースは厚く切っても柔らかいので、しゃぶしゃぶでも何でもいけるんです。でも、カタの部分をロースと同じ厚みで切ると、少し固く感じてしまいます。だから、部位に応じて厚みを調整しているんですよ」
とろける食感を楽しみたい方や、極薄のしゃぶしゃぶがお好みの方には、事前にご予約いただければ専用に切ってくれます。
田村さん:
「めちゃくちゃ薄いしゃぶしゃぶがお好きな方は、事前にご予約をいただきたいです。専用にカットさせていただきます。とろける食感を求める方には、そういった対応もさせていただいています」

すき焼きやしゃぶしゃぶのメニューが決まっている場合、事前の予約が断然おすすめです。
田村さん:
「メニューが決まっていて、どれくらい必要か分かっているのであれば、できれば電話でご予約していただくのが一番です。500gでも1kgでも、必要な分だけ、お好みの厚さでカットさせていただきます」
予約のメリットは、確実に希望のお肉が手に入ることだけではありません。田村さんが「今日ある中で一番美味しいお肉」を選んでくれるという点も大きな魅力です。
田村さん:
「やっぱりお肉は、牛さんによっても違いますし、その時によって一番のおすすめが変わるんです。『今日ある中で一番美味しいものは?』と聞いていただけるのが、実は一番良い選び方かもしれませんね」

すき焼き・しゃぶしゃぶといえば牛肉のイメージが強いですが、ABCフーズでは豚肉にも強いこだわりがあります。
田村さん:
「三浦豚というブランド豚を週1回入れています。岐阜県の恵那山麓で育てられた豚で、養老ミートという業者さんから仕入れているんです」
この三浦豚の最大の特徴は、寒天を食べさせて育てていること。寒天の食物繊維が豚の腸内環境を整え、臭みのない上質な豚肉になるのだそうです。
田村さん:
「この豚は本当に美味しいですね。豚しゃぶにも最適ですよ」
牛肉とは違った旨味を楽しめる豚しゃぶ。週1回の入荷なので、お求めの際は事前に確認されることをおすすめします。

せっかく上質なお肉を用意したなら、最高の食べ方で楽しみたいもの。田村さんに、おすすめの食べ方を詳しく伺いました。
田村さん:
「すき焼きの場合、野菜とかを入れる前に、まず割り下にお肉だけで一発目を食べてほしいんです。お肉の旨味をダイレクトに感じていただけると思います」
野菜から出る水分や甘みがまだ加わっていない、割り下とお肉だけの純粋な組み合わせ。これが一番お肉の味を楽しめるタイミングだそうです。
しゃぶしゃぶの場合も、まずはお肉そのものの味を楽しんでほしいと田村さんは言います。
田村さん:
「最初は何もつけずに、お肉の旨味を楽しんでほしいです。良いお肉ほど、何もつけなくても本当に美味しいんですよ」
お肉の味を堪能した後は、タレで味の変化を楽しみましょう。ABCフーズでは、店頭でオリジナルの「頑固なポン酢」を販売しています。
田村さん:
「当店で置いている頑固なポン酢がおすすめです。お肉の旨味を邪魔しない、ちょうど良い酸味と旨味のバランスになっています」
一方、田村さんご自身がよく作るという、ごまだれのアレンジも教えてくれました。
田村さん:
「ごまだれに、にんにくとラー油、そしてネギを入れると美味しいんです。ただ、これは肉の味を殺してしまうかもしれません。にんにくがポイントですね。美味しいんですが、鍋じゃなくてもいいかもしれない、というくらいパンチがあります」
笑いながらそう語る田村さん。お肉本来の味を楽しむならシンプルなポン酢がおすすめですが、パンチの効いた味付けでガツンと食べたい気分の時には、この食べ方も試してみる価値ありです。

「我が家の鍋は、あまり野菜を入れないんです。普通くらいの野菜に、肉が大量に入る感じですね」と笑う田村さん。お肉のプロならではの、お肉中心の鍋スタイル。それでも、野菜選びにはちょっとしたこだわりがあるそうです。
基本となるのは、やはり白菜と白ネギ。どちらもすき焼き・しゃぶしゃぶの定番野菜ですが、田村さんのご自宅ではシンプルにこの2つを中心にしているそうです。
田村さん:
「白菜と白ネギがあれば十分ですね。ネギは白髪ねぎにすると美味しいですよ」
白髪ねぎは手間がかかりますが、その分お肉との相性は抜群。細く切ることで食感も良くなり、お肉の旨味を引き立ててくれます。
さらに、すき焼きとしゃぶしゃぶで、少し野菜を変えるのもおすすめだそうです。
田村さん:
「すき焼きには、ごぼうを入れると良いアクセントになります。お肉の旨味とごぼうの香りが合うんです。一方、しゃぶしゃぶにはレタスもおすすめですね。シャキッとした食感がお肉と合います」
また、京都に近い舞鶴ならではの選択肢として、九条ネギを使うのも良いそうです。普通のネギより甘みが強く、お肉との相性も抜群。舞鶴でも手に入りやすい食材なので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
ちなみに「うちの肉に合った野菜より、肉に合った野菜を選んでいます」という田村さんの言葉が印象的でした。あくまでもお肉が主役。野菜は引き立て役という、プロならではの考え方です。
ABCフーズのすき焼き・しゃぶしゃぶ用のお肉は、ご進物やギフトとしても人気があります。
田村さん:
「ご進物用にも、もちろんお使いいただけます。1枚ずつナイロン巻きにして、百貨店のような形でお届けすることもできるんです。年中ご利用いただけるサービスですので、お気軽にご相談ください」
お歳暮やお中元、お祝い事など、特別な日の贈り物に上質なお肉を選んでみてはいかがでしょうか。ギフト用の場合も、予算や相手の好みに合わせて、最適なお肉を提案してくれます。

すき焼き・しゃぶしゃぶを最高に美味しく楽しむためには、良質なお肉選びが何より大切です。ABCフーズでは、その日一番美味しいお肉を、お客様の好みに合わせてご提案。オーダーカットにも対応しているので、理想の厚みでお肉を楽しむことができます。
これからの季節、家族や友人と温かい鍋を囲む機会が増えるはず。ぜひABCフーズで上質なお肉を手に入れて、秋の家族団らんを楽しんでみてはいかがでしょうか。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。