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京都府舞鶴市に位置する嵯峨根農園では、舞鶴発祥の京野菜「万願寺とうがらし」を栽培しています。辛くないのに「とうがらし」と名付けられた不思議な野菜は、ふっくらとした肉厚の食感と甘みが特徴で、焼いても煮ても揚げても美味しい万能野菜として知られています。
今回、まいぷれ編集部では、嵯峨根農園にインタビューを行い、万願寺とうがらしの魅力や栽培方法についてお話を伺いました。
嵯峨根さん:
「万願寺とうがらしは、京都府舞鶴市発祥の京野菜です。ふっくらと肉厚で果肉のつまった万願寺とうがらしは、煮て良し・焼いて良し・揚げて良しの三拍子揃った"とうがらしの王様"とも言われています。品種改良されて、現在の2号では辛味が100%ない品種になっています」
一般的にとうがらしと聞くと辛いイメージがありますが、万願寺とうがらしは甘みが強く、子どもでも食べやすい野菜です。ピーマンと比べると青臭さや苦みがなく、甘みを楽しめるのが特徴です。
万願寺とうがらしは大正時代初期に舞鶴に伝わったと言われています。海軍基地があった舞鶴には北海道などから多くの軍人が赴任していましたが、その妻が故郷から持参した種を万願寺地区で栽培したのが始まりとされています。
以来100年以上にわたり、舞鶴の特産品として愛され続けています。
万願寺とうがらしは「京野菜」の一つとして京都府に認定されています。京都の気候・風土に適した品種として選抜され、長い年月をかけて改良されてきました。京都市内の錦市場や高級料亭でも重宝される京野菜の一つです。
嵯峨根さん:
「万願寺とうがらしの名前は、舞鶴市の万願寺地区が発祥の地であることから来ています。もともとは舞鶴市でしか作っていなかったんですが、生産量を増やすために綾部市や福知山市まで栽培地域が広がりました」

嵯峨根さん:
「万願寺とうがらしは基本的に夏野菜なので、最低でも14~15度の温度が必要です。一般的には路地栽培だと5月のゴールデンウィーク明けから出荷が始まりますが、私たちの農園ではハウス栽培でボイラーやヒーターを使って温度管理し、ゴールデンウィーク前から出荷できるようにしています」
嵯峨根農園は、京都府内の万願寺とうがらし生産者約340名の中で最も早く出荷を始める農園です。3月上旬にはすでに実がつき始めており、京都府内でも最速の出荷スピードを誇ります。
嵯峨根さん:
「外気温が0度でも、ハウス内は14~15度に保つ必要があります。夜間も温度を下げないように暖めています。これには燃料代がかかりますが、早く出荷できます」
また、気温が上がる夏場には遮光資材を使って30~40%の光を遮り、暑さ対策も行っています。
嵯峨根さん:
「一つの木をV字に分けて吊るして育てています。2本立てと1本立てを交互に配置しているんですが、これには理由があります。2本立ての方が詰めて植えられるので、初期の収穫量が増えるんです」
植物の成長においては光合成が重要な要素となります。嵯峨根農園では、葉っぱに十分な光が当たるように剪定を行い、影になる部分の枝は落として光合成を促進しています。
嵯峨根さん:
「植物は影になる部分には実がつきにくくなります。特に成長すると下の方は日が当たりにくくなるので、下の枝は剪定していきます。これによって上部に栄養が集中し、良質な実がなるようになります」
万願寺とうがらしの栽培サイクルは以下のようになっています:


嵯峨根さん:
「万願寺とうがらしは火を通す料理がおすすめです。バーベキューで串に刺して焼いても美味しいですし、肉詰めにしても絶品です。ピーマンのように苦みがないので、子どもでも美味しく食べられます」
万願寺とうがらしは、ちょっと炙って鰹節と醤油をかけるだけでも立派な一品になります。また、フライにしても甘みが引き立ち美味しいそうです。
万願寺とうがらしは京都の料亭や割烹でも広く使われています。特に以下のような料理が代表的です:
ご家庭でも簡単に楽しめるレシピをいくつかご紹介します:
材料:万願寺とうがらし、塩
作り方:
材料:万願寺とうがらし、合挽き肉、玉ねぎ、パン粉、卵、塩、こしょう
作り方:

万願寺とうがらしには、ビタミンCやβ-カロテンが豊富に含まれています。特にビタミンCはピーマンの約1.5倍も含まれており、美容や健康に良い食材として注目されています。また、食物繊維も豊富で、腸内環境を整える効果も期待できます。
嵯峨根さん:
「私たちは主に直売で販売しています。クロネコヤマトのフードマーケットを通じて東京のレストランなどにも卸しています」
万願寺とうがらしは、京都府舞鶴市で作られる特産品ということもあり、特に飲食店では高い人気があります。和食はもちろん、イタリア料理などでも重宝されています。
嵯峨根さん:
「舞鶴から東京まで、朝出荷すれば翌日の午前中には届きます。鮮度抜群の状態で提供できるので、遠方のお客様にも喜んでいただいています」

嵯峨根農園では、まっすぐに育った秀品の万願寺とうがらしを提供しています。市場では形状によって価格が変わることがあり、まっすぐなものが最も高い価格で取引されます。
嵯峨根さん:
「私たちが提供する万願寺とうがらしは、まっすぐに育った秀品です。見た目も美しく、料理の際も使いやすいと好評をいただいています」
嵯峨根農園では、以下のようなこだわりを持って万願寺とうがらしを栽培しています:
嵯峨根農園が栽培する万願寺とうがらしは「過保護」と言われるほど丁寧に育てられており、その結果として高品質な野菜が収穫できています。
万願寺とうがらしは市場で以下のように規格分けされています:
嵯峨根農園では主に秀品を直売用として販売していますが、形状による味の違いはありません。
嵯峨根農園の万願寺とうがらしは、こちらの場所でご購入いただけます:
販売時期は5月中旬から11月末までとなっています。特に初物は希少で、今年もゴールデンウィーク明けから販売開始予定です。
購入については農園での直接購入がおすすめです!ご希望の方は電話などでご連絡ください!

万願寺とうがらしは、舞鶴市の学校給食にも提供されており、食育の一環として地元の子どもたちにも親しまれています。また、「万願寺祭り」などのイベントでも取り上げられ、地域の特産品として大切にされています。
嵯峨根さん:
「地元の方々に愛される野菜であり続けたいですし、舞鶴の特産品として全国に広めていきたいと思っています」
舞鶴市では万願寺とうがらしを地域ブランドとして積極的に推進しており、万願寺とうがらしを使った加工品も多数開発されています:
また、地元のコンビニエンスストアでは夏季限定で「万願寺とうがらしおにぎり」が販売されるなど、地域に根付いた野菜となっています。

舞鶴発祥の京野菜「万願寺とうがらし」は、その甘みと肉厚な食感で多くの人に愛される野菜です。嵯峨根農園では、徹底した温度管理と栽培技術により、最も早い時期から高品質な万願寺とうがらしを提供しています。
これからの季節、バーベキューやさまざまな料理で万願寺とうがらしを楽しんでみてはいかがでしょうか。その甘みと食感の虜になること間違いなしです。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。